マンモスの骨一式なども出品 
ロシアでは所得の急上昇に伴い、室内を飾る美術品や骨董品など、高級品の人気が高まっている。 これらの品々を購入しようという人々も一部の富裕層から幅広い一般の人々へと広がっている。
2008年10月、 9日間にわたって開催された第25回ロシア・ アンティーク・サロン(展示即売会)への出品は、絵画、装飾品、家具、絨毯、東洋美術、化石・骨など、 テーマごとに分けられ展示された。絵画の部では、アイバゾフスキー、コローヴィン、シーシキンなど、 ロシアの有名画家の作品も出品された。
興味深いところでは最近再評価が著しいソ連1920年代〜50年代の忘れられた画家たちの作品なども出品され、 関心を集めた。
ほかに、マンモスの骨一式などが出品されたのはロシアならではのこと。13〜 18世紀のヨーロッパのステンドグラスも注目に値する。 東洋美術では中国や日本の磁器が出品された。
展示品のなかでひと際異彩を放ったのは、モスクワ大学の情報学講師ナジェジュダ・
インサロヴァ--プリソヴァさんの作った布製のファベルジェのインペリアル・
イースター・エッグだろう。ファベルジェは、19世紀末から20世紀初頭にかけ、
皇帝直属の工房で腕を振るったフランス人の宝飾細工師。ニコライ2世皇帝一家のために作られたインペリアル・イースター・
エッグが有名だ。
インサロヴァ--プリソヴァさんは、 糊は一切使わず、針のみで作る布製の素晴らしい、インペリアル・イースター・エッグ140個の作品を展示した。
高級アンティークの世界へ
同サロンは、高級美術品や骨董品の売買の場であると同時に、一般市民に高級美術品への関心を高めてもらい、 この市場を拡大させていこうという目的を持っている。このためテーマを設けた美術品の展示も行っており、 今回は王立コペンハーゲン陶磁器工場によるヨーロッパの18〜 19世紀の陶磁器のコレクションが展示された。 このなかには、同工場のイオガン・クリストファー・バイエルによって、エカテリーナ女帝のために製造された陶磁器の食器一式 「フローラ・ダニカ」も含まれている。「フローラ・ダニカ」は、 デンマークの植物を網羅して3060枚の絵に写し陶磁器に描いたもの。完成までに12年を要した。 しかし、完成時には、すでにエカテリーナ女帝が死没していたため、デンマークに残り、 現在はデンマーク女王マルガレーテ2世の所有物として、コペンハーゲンのローゼンベルグ城に保存されている。
9日間にわたるロシア・アンティーク・サロンは前回にも増して、連日多くの訪問客でにぎわった。


