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ロボットによる日露交流 日露青年ロボット工学フォーラム

ロシアのロボット・フェスティバル

 

 ロシアでは、 数年前から毎年モスクワで「ロボット・フェスティバル」が開催されている。ロシアのほか、フランス、ポルトガル、韓国、メキシコ、 チュニジア、エクアドルなどから学生が参加し、学術会議とロボットコンテストが行われている。

 今回の 「日露青年ロボット工学フォーラム」は、ロシア側からの呼びかけに、 日本の外務省所管の日露青年交流センターが応えて共催が実現し、モスクワ大学力学研究所を主会場に行われた。

 日本からは豊橋技科大鈴木新一教授と豊橋技科大、東京大、 金沢工大の学生および大学院生13名が参加。ロシア側はモスクワ大、モスクワ工科大の学生が参加した。

 ロシアのロボット工学の権威であるワシリエフ教授の講演および鈴木教授の講演には熱心に耳を傾けた学生たちだが、 一番の興味はお互いのロボットとその実演だ。また、リア・ノーボスチ通信社において共同記者会見が行われたこともあって、 ロボット実演には多くのメディアの取材があった。

 

 

両国学生がロボットの能力を披露

 

 ロシアのロボット・コンテスト(以下ロボコン) と日本のロボコンとは少し異なる。日本では一つの目的・ゴールを設定し、ロボットの能力を競うのだが、ロシアでは、 それぞれのロボットの能力を披露するコンクールだ。主催者側のモスクワ大学力学研究所のベロチェロフ博士によると 「ロボットの特徴とは、思考する能力、つまり自らが決定をする能力にあります。学者たちは現在に至るまで、 どのレベルでの決定能力をロボットの思考能力と呼ぶことが出来るのか議論しています」と言う。さらに「わたしたちは、 日本で開発されているロボットにも注目しています。特に産業用と家電ロボットは特出しており、 ロボットは生活のあらゆる面で人を助ける使命を帯びていることが魅力的です。電子制御式の便座にいたるまで実現されているようで、 ロボットは人間と協力し合うべきだという考えは素晴らしいことです。今回の日本の学生によるロボットのデモンストレーションには、 人間とロボットとの相互協力というアイデアがよくうかがえました。

ロシアと日本の学生が参加できる共同のコンテストを催せたら面白いでしょう。

 若い人々が互いに知り合って、自己の視野を自分の専門においてだけでなく、 自由な交流を通して拡大していく場が必要です。別の文化や意見を知ることで、 通常は頭に浮かんでこないようなアイデアを考えつくことが出来るようになるでしょう」と語った。

 ロシア側と日本側の競争の課題が別々なために、 双方の長短について語るのは難しいが、日本のロボットのデモンストレーションが与えたものは想像以上に大きかったようだ。 これはロボコンについて豊橋技科大鈴木教授が「競技することは楽しく、優れたロボットを作ろうとする意欲を学生に与えます。 それが学生を技術者に成長させるのです」と語った、まさにこのことであろう。日露双方の学生が影響し合い、 課題を統合することでロボット工学全体に大きな成果が生まれることが期待できる。 

 鈴木教授は 「日本は高齢化社会になりつつあり、それによって生じる社会的問題を解決することは、ロボット技術の一つの目標です」と語るように、 人々の生活に役立つことがその使命なのである。

 今回のフォーラムの成果はその第一歩として記されたのである。